DSQUARED2 (ディースクエアード)
1965年、カナダに生まれた、ディーン・ケイティン(Dean Caten)、ダン・ケイティン(Dan Caten)の双子兄弟が、互いに共通するイニシャルである「D」を二乗するという意味で名づけ設立したブランド、DSQUARED2 (ディースクエアード)。
初のコレクション(メンズ)は94年であり、2003年からはレディースやメンズのアンダーウェアの展開もスタートさせ、着々と評価を上げていきます。
今ではマドンナを始めとする著名アーティストのPV衣装製作や、最近ではオリンピックのカナダ選手団のユニフォームのデザインを手掛けるなど、様々に活躍の幅を広げているビッグメゾンの一つとなっています。
またこのブランドは、デザイナーの出身こそカナダですが、イタリアを拠点に活動しているためイタリアブランドの括りで扱われます。
イタリアを拠点に活動しているのには、デザイナーが元々ヴェルサーチやディーゼルといったブランドで働いていたことが関係します。
そこでディーゼルの創業者であるレンツォロッソが、ケイティン兄弟に自身のブランドを持つための資金援助を行ってくれたことがきっかけとなって今のディースクエアードが存在しているため、以来拠点がイタリアとなっている訳です。
ブランドコンセプトは以下。
カナディアン・ウィットと洗練されたイタリアン・テーラーリングの知的な融合、さらにディテールへのこだわりが今日のDsquared2哲学の基礎となっており、ここからユニークなコンセプトの新しいラグジュアリが誕生しました。 近年のDsquared2は、2人のデザイナーの創造のルーツにあるセクシーで挑発的な特徴を保ちながら、ナチュラルなスタイルがより洗練されたシックなものになり、さらに幅広い 客層を獲得しています。 そこには、ミラノとロンドンに生活と仕事の拠点を持ち、イタリアでコレクションの創作を行っているDeanとDanが常に受けている国際的なインスピレー ションも寄与しています。「カナダ生まれ、ロンドン在住、メイド・イン・イタリー」。
引用:http://www.dsquared2.com/experience/jp/ブランド-ヒストリー/
ナチュラルなスタイルという言葉で表現されているのかは分かりませんが、コレクションピースでは後にも紹介するデニムやミリタリーテイストのアイテムなど、比較的カジュアルなアイテムが多く提案されます。
カジュアルとは言え、どこかアーティスティックな雰囲気が漂うのがディースクエアードらしいところです。
ちなみにデザイナーの二人が愛して止まないのは、ルックのような抜け目ない綺麗なジャケットに、カジュアルな色落ちデニムやワークテイストを感じさせるブーツを合わせるスタイルです。
「デニムにジャケット」というスタイルは、定番の使い古された着こなしかもしれませんが、ここの場合、ドレス感もカジュアルさも非常に強いだけあって、最終的に落ち着くニュートラルな位置感が同じでも、他よりかなり含蓄のあるスタイルになってくれるはずです。
ディースクエアードのデニム
そんなディースクエアードを代表するアイテムが前述にもありましたデニムです。
ディーゼルやA.P.C.と同様に、ひょっとするとデニムブランドとして認識されていらっしゃる方も多いのではないかと言うぐらい有名なアイテムで、国内外問わず数々のセレブに愛用されています。
特に人気なのはやはり加工の入った色落ちのモデルです。
ヒゲやクラッシュの入り方がカッコ良く、定番のアイテムながらイタリアらしいセクシーさを感じさせてくれる一着はやはり何かしらの違いを感じさせてくれます。
(上のSLIM JEANSは欧米で最も人気の高いモデルだそうです。)
ちなみにチャック部分に入ったこの赤タグ(モデルによっては色が変わる場合も)は、このブランドの代名詞的なディテールです。
バックステッチで主張するブランドも多い中、正面のアソコの部分に堂々と配置する潔さが良いと思います。
悔しいですがこのタグを見つけてしまうと、良いデニムを履いていることを無言の内に知らされてしまいます。
逆に良いデニムだけどステッチで判別できない、という場合にこのタグを見つけてしまって納得させられることもあり、出会い方は様々ですが、服好きなら興味を引かれること間違いなしです。
豊富な型
またディースクエアードのデニムは非常に豊富な型で展開されていることでも有名です。
上の画像はL(Length:長さ)、C(Crotch:股上)、W(Wide:裾幅)で、各モデルのシルエットを表しています。
これ以外にもまだいくつかモデルが存在しますが、ここではとりわけ人気の高い二つのモデルを紹介します。
Kenny Twist (ケニーツイスト)
股上と太ももの裾幅が広めに取られたモデルです。
裾に向かって徐々にテーパードがかかっていくデザインのため、楽の履き心地ながらもたついて見えません。
またツイストというだけあって、少し全体がねじれた立体的なシルエットとなっており、サイドステッチが前側に食い込むようになります。
画像のモデルは少し丈が短めですが、この辺りはケニーの中でもまたモデル毎に変わってきます。
Biker (バイカー)
最近では少し細めに作られたこちらのTidy Biker Jeansの方ばかり展開されて、あまりリリースされなくなりましたが、Bikerも定番の人気モデルです。
股上や太ももの取り方がケニーと良く似ており、こちらも立体的なシルエットが特徴的です。
後は膝裏に入れられたダーツのようなディテールなど、細かいところに拘りが溢れています。
どちらのモデルも加工の入り方などで前後しますが、おおよその価格帯は¥60,000~¥90,000ぐらいになります。
ちょうど自慢のデニムを探しているという方は是非候補に入れてみても良いかと思います。
取り立てて加工デニムについて紹介してきましたが、色落ちのモデルだけでなく、ミリタリージーンズなんかも素敵な雰囲気がありますし、
ボトムスだけでなく、トータルでまだまだ面白いアイテムがたくさん展開されています。
是非また実物を探してみてください。
公式サイトはこちら