SOPHNET. (ソフネット)/デザイナー 清永浩文
1998年、デザイナーの清永浩文氏によって設立したブランド、『SOPH. (ソフ)』。
WTAPSやVISVIM、UNDERCOVERなどといったブランドと共に、当時の一大トレンドであった「裏原系」の火付け役となった存在です。
2002年にブランド名を改名し、現在は『SOPHNET. (ソフネット)』となっています。
デザイナーの清永氏は、ブランドを立ち上げる以前、A.P.C.のスタッフとして約7年間に渡って働いていました。
その影響かSOPHはミニマムなデザインを軸とし、その上で洗練された日常着を求めることをブランドのコンセプトとしています。
また「ファッションに機能性を取り込むことが、都市生活者の快適なリアルクローズである」という理念を掲げており、
サープラス(軍の放出品)の用途に忠実なディテールや、アウトドアなアイテムに採用される機能素材に着目し、それをカジュアルな日常着に落とし込んだアイテムが特徴的です。
今では少しずつ服の持つ機能性に着目したブランドも増えていますが、当時のストリートシーンにおいては革新的な視点でした。
裏原のブランドの多くが消えた中で、設立から20年近く経った今でも愛され続けているのは、都市生活でのリアルクローズとしての側面を上手く訴求できたからでしょう。
SOPHの機能性
単に機能性と言っても中々分かりにくいかと思いますので、少し具体的に説明します。
画像の物と機能が対応している訳ではないのですが、例えばシャツの場合ですと、吸水速乾性の高いサーモライト糸を利用したり、クールマックス®素材を利用したり、
他にもサイドパネルの切り替え部分を天竺素材で仕上げたり、色々な工夫で着用感を向上させる仕組みが取り入れられています。
ボトムスで言えば、一見タイトに見えるすっきりしたシルエットのものも、しっかりストレッチが効いていて、
見かけから受けるイメージの何倍も楽に着てもらうことができます。
ユニークな切り替えに現れる遊び心
機能性もさることながら、そんなソフの象徴的なデザインと言えば、やはりこの遊び心溢れる切り替えでしょう。
カモフラージュ、ドット、スターといった柄、そして蛍光色の差し色、、
ベーシックなアイテムにこれらの柄を切り替えとして入れることで、ミニマムなアイテムがオリジナルな個性を与えられます。
動画で確認してもらうと分かりやすいです。
幾つかタイプ別に見ていきます。
柄切り替え
おそらく最も多いシリーズです。
脇下にかけてのサイドパネル部分が柄で切り替えられます。
こちらはカモ柄の上にスター柄も重ねられていて、相当乗せ乗せのアイテムですが、色々なバリエーションがあります。
柄×柄
これはここ何シーズンか登場しているシリーズです。
ペイズリーにスターにドットに、色を変え柄を変え、非常に無国籍でカオスな唯一無二のアイテムばかりです。
好みは分かれますが、ここまで弾け切ったデザインは中々ありませんので、最もSOPHらしい差が付くとも言えます。
柄裏地
おそらく誰にでも手放しでオススメできるシリーズです。
これは裏地に派手な柄が入れられているのですが、普通に着用する分にはあまり気づかれません。
自分のさじ加減でいつでも周りと差別化が図れる、仕込み刀のようなアイテムです。
蛍光色
これは差し色を一つのアイテムの中に共存させたシリーズです。
ライムやピンク、オレンジにブルーといった鮮やかな色が使用され、これまたオリジナリティー溢れるものになります。
重ね着の手間が省けますね。
このような形で、機能性だけでなく遊び心も効いていて、
アイテムの型はベーシックなものばかりでも、非常に抜け目がなく、分かりやすいお洒落ブランドとなっています。
裏原らしい雰囲気もありますし、このSOPHで都会的なストリートスタイルを実践してみてはいかがでしょう。
ちなみにこのSOPHとのコラボラインとしてuniform experimentとF.C.R.B.というラインが存在します。
前者はSOPHの清永さんと藤原ヒロシさんがタッグを組んだもので、後者は清永さんとNIKEがタッグを組んだものになっています。
このどちらも素敵なのでまた是非調べてみてください。
公式サイトはこちら