TEÄTORA(テアトラ)/デザイナー 上出大輔
2013年、TROVE(トローヴ)のデザイナーを務めた上出大輔氏によって設立したブランド、TEATORA (テアトラ)。
時代の進化と共に、座って働くことが一般的になった現代、「何故、その時に着用される機能は進化していないのか?」
そんな問題に対する一つの解答として生まれたのがこちらのTEATORAというブランドです。
ブランドコンセプトは「ワークチェアで戦うクリエーターのためのワークウエアメーカー」。
かつて1870年代のアメリカにおいて、労働者の「丈夫なズボンが欲しい」というニーズに応える形でジーンズが生まれました。
テアトラは、長時間椅子に座って作業をする頭脳職のニーズに応え、人間工学や環境設計に基づいてアイテムを作り出します。
TEATORAの機能服
テアトラのアイテムは、それほど型がたくさんある訳ではありません。
デビューしたシーズンはなんと、「アーロンチェアに座って働く人のためのパンツ」と「イームズラウンジチェア&オットマンに座るためのパンツ」のわずか二型でした。
とは言え、何もデザインをサボっていた訳ではなく、一型につき20回以上の試作を重ねたことで、単純に間に合わなかったそうです。
今ではアウターなども増え、
公式サイトに行くと、縦軸に「ワークスタイル」、横軸を「TPO」とって各アイテムをカテゴライズしたギアチャートがあります。
そんな中からとりわけ有名なアイテムを紹介します。
Device JKT (double)
非常にシンプルで何の変哲も無いジャケットに見えるかもしれませんが、この「Device」シリーズは驚くべき収容力を持ちます。
画像内で薄く描かれているデバイスやガジェットをこの一着の内に全て入れきることが可能です。
約10ヶ所にも及ぶ大小様々なポケットには、写真のようにiPadやMacbookを収納することもできます。
カフェなどでパソコンを用いて作業するノマドワーカーは、リュックサックを必須アイテムとして挙げることが多いかと思いますが、
このDevice jacketがあれば手ぶらで問題ありません。
Wallet Pants
こちらは旅行者のために開発されたパンツ、Wallet Pants。
ブランドのお家芸とも言える収容力は言うまでもなく、こちらは貴重品の管理にフォーカスした一着となっています。
ファスナーを配した隠しポケットや、座ったままポケットに手を出し入れできる仕様など、様々な仕組みが詰まっています。
こうして紹介してきた二型以外にもコートやショーツ、Tシャツに至るまで、今では色々なアイテムがあります。
また融通の利かない空調から体温を調整する機能を持たせた「DUAL THERMO」というシリーズなど、
豊かになった都市生活であるからこそ生まれた新たな問題を解決してくれる、気の利いた機能性の高いアイテムがたくさんあります。
依然、全体としての型数はそれほど多くないのですが、その機能性を高く評価され、取り扱うセレクトショップでも即完売のブランドとなっています。
目を惹くデザインではなく、完全に機能性に着目して生まれた頭脳職のためのブランド、要チェックです。
公式サイトはこちら