VAINL ARCHIVE (ヴァイナル アーカイブ) |「ありそうで無い」シンプルで清潔感のある服

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VAINL ARCHIVE (ヴァイナル アーカイブ) /デザイナー 大北幸平

前身となるSTALL(ストール)というブランドを2003年に設立した二人のデザイナー、大角健太郎氏と大北幸平氏によって2007年からスタートしたメンズファッションブランド、VAINL ARCHIVE (ヴァイナル アーカイブ) 。

大北氏が服のデザインだけでなく、ルックの写真セレクト、本のデザインなど、全てを編集しヴァイナルアーカイブの世界観を作り上げ、年々着々と服好きの注目を集めているブランドになります。

ブランドコンセプトは「ありそうで無いものをカタチにする」で、固定観念に縛られない自由な発想と、着る人の事を考えた生地感やディテールを追求し、ベーシックながらディテールやカッティングに妙があります。

「『ストリートとハイファッションの間』が自身のブランドの原点であり、縫製や生地感、一見わかりづらい細かい部分までこだわった物作りをしたい」と語る大北氏が手掛けるアイテムは、言うならばとてもマニアック。

派手な柄であったり、遠目からでも分かるシルエットの違いで主張をする服と違って、圧倒的に口数は少ないと思います。

シャツやパンツといった大まかな型自体は同じで、ぱっと見ではオーソドックスな無印の定番に映りますが、良く見ると一般的な既製品とは全く違う粋なバランス感を持っている。この絶妙なセンスが、分かり易すぎるものを良しとしない、少し天邪鬼な服好き、そして今の都会的なスタイリングにマッチしています。

そのバランス感が出るようになったのが、パターンナー・矢實朋氏との出会い。

彼が手掛けたブランドの服を見つけて大北氏が声を掛け、ヴァイナルアーカイブの立ち上げからずっと10年以上ヴァイナルの線を引く方です。

それまで自分の頭で描いていた物を形にできずジレンマを感じていたであろう大北氏にとって、矢實氏が引くパターンは、表現したい服の完成度を上げてくれる存在になりました。

そんな矢實氏が仕事を受ける上で心がけているのは、清潔感。

何が清潔感か? というのは曖昧で言葉にするのが難しいんですが、シンプルになることを凄くよく考えて作るようにしていると言います。単純に見えても奥が深い部分をたくさんヴァイナルには盛り込んでいるそう。

「シンプルで、清潔感のある服が好き」というのは、大北氏の根っこの部分にある芯なのかもしれません。

ヴァイナル アーカイブの定番アイテム

プリントT

先述のパターンナー・矢實氏、スタイリスト・宇佐美氏と同じく、ヴァイナルにとって欠かせないキーパーソンである写真家”小浪次郎”(JIRO KONAMI)氏の写真がプリントされたTシャツです。

プリントTシャツと言うと、ある種柄物的な部分もあり、少しヴァイナルのイメージと異なるかもしれませんが、ルックの撮影を全て手掛ける小浪氏の写真は、意外とすんなり馴染みます。

ほとんど無地Tと言うのは流石に過言ですが、ルックの一部のように現れるナチュラルな感じは、よくあるプリントTとは全く違うイメージでクリーンに着てもらえる一着です。

Tシャツ以外にも、パーカー、アウターの内側に配されることもあります。

S-CREW / C-CREW

裏毛素材の弾力性を持たせた生地感が特徴となる定番のクルーネックスウェット、S-CREW/C-CREW。

常にカジュアルダウンにピッタリなトップスやインナーとして定番のスウェットですが、ヴァイナルが提案するのはシルエットと生地感でリラクシングな空気感の一着。

吊編機で糸に負担をかけず時間をかけてゆっくり編み製作したスウェット生地は、吊裏毛特有の柔らかさと表情に仕上がっており、長めの着丈と広めに設定された身幅で、絶妙なオーバーサイズシルエットになっています。

背面がフットボールシャツのような作りになっているのがS-CREW、特に継ぎ目のない型がC-CREWで、どちらも定番になるので好みのカラーリングなどで選ばれると良いかと思います。

カラーは黒、グレーといった定番色以外にも、シーズンによってはルックのような鮮やかな色味もリリースされます。

LIVE-PT

ブランド定番となるテーパードパンツ、「LIVE-PT」。

ゆったりとワイドに設定された腰回りと、ボリュームを付けながらテーパードを効かせて足元はスッキリと収めたシルエットが特徴的で、靴とのバランスも取りやすく、どんなトップスとも相性良くハマってくれるイージーパンツです。

ゴムと紐のウエストで動きやすさは勿論、フロントに入った2タックとセンターシームの入ったデザインで、シンプルながら非常に品の良い一着です。

シーズンによって素材感や柄などは変わり、基本的にインラインでのリリースはイージーパンツですが、時折Dickiesとのコラボのものもリリースがあります。

そちらはシルエットはそのままに素材をDickiesのものにし、定番のパッチをポケットに配したものになります。

C-PT

引用:HYPEBEAST

こちらは少しスポーティーなストリートテイストを感じさせるイージーリブパンツ、C-PT。

表地に高機能素材DICROS®︎を使用しており、マットなテクスチャーと適度なハリを残した滑らかな履き心地の一着です。

極細糸を高密度で編みこみ、糸と織物だけで超撥水を実現したテキスタイルは、撥水コーティングやラミネーションとは異なり、その効果は半永久的に持続し防風性や耐久性にも優れています。

ウエストはゴムと紐で調節可能なイージー仕様、裾にはゴムとファスナーが設けられ、シルエットが変更可能。あらゆる丈感の靴とも合わせることができます。

(写真は『BEAUTY&YOUTH』とのコラボ)

様々なブランドとのコラボ

× Marmot

× Reebok CLASSIC

× KEEN

そんなヴァイナルですが、上記のようにMarmot 、Reebok、KEENや他にもVANSやLACOSTEなど、様々なブランドとコラボをしてきております。

個人的にはあまり全般的にコラボが好きではなく、インラインのアイテムしか買わないことが多いのですが、ヴァイナルの場合はルックで同じ世界観のままリリースされるからそういった抵抗がないのかもしれません。

むしろ老舗ブランドの定番の型や機能性の借り方がとても上手いと感心するコラボレーションばかりです。

またReebokに関しては、 大北氏とのコラボコレクションとして“Reebok eightyone(リーボック エイティーワン)”というラインも存在しておりますので、気になる方はチェックしてみてください。

こうして紹介してきましたブランド、VAINL ARCHIVE (ヴァイナル アーカイブ)。

自分は分かり易い服も、伝わりにくい服もどちらも好きですが、このヴァイナルは本当に「着やすい」です。

私服通勤の自分は、よほど酷い格好でなければ自由な服装で良いのですが、とは言えあまりに派手な格好をしてもそれは違う気がします。休日は自分のためだけに服を着ても良いと思いますが、他者との関係性が生まれる時に着る服は、必要以上の情報量を持たない方がベターかと自分は思います。

そんな時に悪目立ちせず、良い塩梅で空気感だけ作れるのがこのヴァイナルです。

凝ったディテールをバックボーンに、目立ちはしなくても雰囲気のあるスタイリングになるのでとてもオススメです。

とてもシンプルで清潔感のあるリアルクローズです。

是非また調べてみてください。

公式サイト:https://vainlarchive.tumblr.com/

                http://wm.digital-mountain.info/
   http://blog.threadweb.jp
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