FACTOTUM (ファクトタム) /デザイナー 有働孝司
ラウンジリザードの立ち上げに関わった有働幸司氏によって作られたブランド、FACTOTUM (ファクトタム)。
メンズノンノやメンズジョーカーなどの雑誌に掲載される機会も多く、かなり高い知名度を誇るブランドです。
ブランド名の「FACTOTOM」は英語で言うと「用務員」という意味がありますが、それよりはむしろラテン語の「勝手に生きろ」という意味合いでつけられたとされています。
ブランドコンセプトは、「デニムに対する深い思いと、モードとリアルクローズを融合」。
テーラード、ワーク、ミリタリーをベースにワードローブを展開しています。
また毎シーズン、テーマとなる国を訪れ、そこで出会った人や風景、空気からインスパイアされた服づくりがされています。
そういったところでかなり多様な服作りがされているため、どういうブランドかはっきりとは明言しにくいのですが、
ここもラウンジリザードと似て、しっかりリアルクローズの中で売れ線を作りこんでくるのが上手です。
また一言に売れ線を追うと言っても、単に形式をトレンドに合わせるだけでなく、
しっかり綺麗なシルエットありきでアイテムを作ってくれますのでネガティブな印象を持つ必要もないかと思います。
ファクトタムのデニム
ブランドコンセプトにも「デニムに対する深い思い」とありましたが、そのコンセプト通りファクトタムと言えば「デニム」です。
細くて綺麗なシルエット、加工具合など、どの観点から見ても相当クールです。
最近ですとA.P.C.のデニムが大人気ですが、ドメブラの中ではラウンジリザードなどと並んで非常に高い評価を受けています。
街でお洒落な人が履いているデニムに、このバックステッチが縫い込まれているのを見た経験がある人も多いのではないでしょうか?
個人的にはダメージ加工で綺麗に色落ちしたクラッシュデニムがカッコいいと思いますが、ドレス感の強いリジッドの生デニムも非常に人気です。
最初は固いと思いますが、是非履きならしてあげてください。
レディースも含めた様々なライン
また実はこのブランド、レディースも含めて非常にたくさんのラインが存在します。
「homme」「femme」「Denim Line」「Dress Line」「Activity Line」、そして「VALLIS」「JEANS」を含めた7つです。
デニムに注力したラインや、30代の方にも目を向けたスーツ特化のラインを作ったり、非常に柔軟に市場に対応している印象があります。
(現在は「homme」「femme」に「VALLIS」と「JEANS」を加えた4つで主に展開がされています。)
VALLIS by FACTOTUM (ヴァリス バイ ファクトタム)
こちらは2015AWからスタートした新ラインです。
「PRODUCT FACTOTUM」で培った技術を集約させたプロダクトラインで、「普遍的で大人の男性が求める上質なワードローブを届けたい」という考えのもと、
メインラインと同じように、ミリタリー、ワーク、テーラードを中心としたウェアが展開されています。
コンセプトは「TIME LESS(時代を超えた)」で、着る人の日常へ溶け込むような普遍的なワードローブを提案するプロダクトラインとなっています。
名称の「VALLIS」はラテン語で谷という意味で、リアルな日常とローカルな価値観を大切にしたいという思いから、様々な人々が集まる”谷”のようなブランドとなるよう付けられました。
参照:http://www.fashionsnap.com/news/2015-04-09/vallis-factotum/
こちらはシーズンテーマといったものが設けられていない分、コレクション向きなエッジの効き方も控えめで、普遍的なアイテムが多いため、
むしろメインラインよりデイリーユースには適している部分もあるかもしれません。
FACTOTUM JEANS (ファクトタム ジーンズ)
こちらは2016SSからスタートしたばかりのラインです。
ブランドの代名詞とも言えるアイテム「デニム」に特化し、ワーク、ミリタリーの要素が取り入れられています。
デニムやGジャンなどのヴィンテージアイテムをベースにアイテムが展開されます。
他のラインと比べてドレス要素がない分、やはり少し土臭い印象はありますが、
男らしいワーク系のアイテムが好きな人にはむしろこちらの方がハマるかもしれません。
こうして紹介してきたブランド、FACTOTUM。
まずは代表的なアイテム、デニムからでも構いません。
取扱店も増えてきていますし、是非一度実物を見に行くことをおすすめします。
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/brand/290