COMOLI(コモリ) /デザイナー 小森啓二郎
デザイナーの小森啓二朗氏が2011年にスタートしたファッションブランド、comoli (コモリ)。
“全ての洋服の原型は欧米から生まれ、ある目的の為に作られた物である。”という考えの基、“今の”日本の気候に合う、日本人の体型に合った、上質でシンプルな日常着を展開するブランドです。
「シーズン毎にトレンドに沿った明確なテーマを持って服が作られ、それが次のシーズンには既に古くなっている」
これは残念ながらファッションシーンにおいて良くある話です。
服を消費させるためにメディアは消費のサイクルが作り上げていきますが、どうもこのCOMOLIというブランドはそれと逆行するような服作りがされています。
YAECAであったりオーギュストあたりとイメージが近いかもしれません。
展開されているのは定番物。
デザインが変わる訳ではないのですが、気づいたらリピートして買っている、そんな感じのブランドです。
コモリの定番アイテム
コモリシャツ
そんなコモリですが、多くのルックでも使われているコモリの顔と言えるアイテムがこのコモリシャツです。
ドレスシャツの構築をもとにしながら緩く仕上げられた一着で、個人的に服好きのお洒落30代から熱い支持を受けている印象があります。
シャツの原型を踏まえながら生み出されるシルエットは、イタリアでもアメリカでもない、まさに日本という国に住む人々にとってのオーダーメイド。
仕上げ工程を極力省くことで生まれる風合いや、四季のはっきりする気候でなるべく通年着られる生地感など、シンプルながら名作と言われるだけの存在感を持った一着です。
毎年新しいファンを増やしながら、既存のファンのリピート買いも多く、年々需要が高まっています。
「尖った派手な服も緩い服も一通り着てきたのだけれど、年齢も上がって立場もできて、、」というような服好きの大人が、リアルクローズとして採用するのがこのコモリシャツなのかと思います。
タイロッケンコート
そしてコモリシャツと対をなす名作がこちら、タイロッケンコートです。
これはトレンチコートの原型とされるコートをコモリがモダナイズした物になっています。
ボタンがたくさんある訳ではなく、止める時はベルトで縛る形の非常にシンプルなコートです。
「ひもでロックする」という意味を持つタイロッケンコートですが、
コモリ的な観点からトレンチコートに不必要なディテールを捨象し、必要なものだけを洗練させた結果として生まれたのがこちらのコートだそうです。
細かい所は言葉で上手く言えないので、着てもらうしかないかと。
ちなみに良く似ていますが、ボタンが付いている方は「マッキノウコート」と言います。
おそらく店員さんもこれらのアイテムには造形が深いことでしょうから実物を見せながらみっちり解説してくれると思います。
春夏用も秋冬用もしっかり人気の定番アイテムです。
コモリシャツは年々マイナーチェンジなども加えつつ展開されておりますので、どれかはお店で見かけることもあるかと思うのですが、通年着られる薄さのレギュラーカラーで、ホワイトやサックスといった大定番は出が早いので、要チェックです。
タイロッケンコートは絶対数がそれほど多くないところに、安定した需要が毎シーズン構えておりますので、必ず買いたいという方は、入荷情報を細かくチェックしておくことをオススメします。
最近だとB shopなどでも取り扱いがされてきていると思いますので、是非見に行ってみてください。
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/brand/3097