ESSAY (エッセイ)/デザイナー 加瀬隆介、竹井博秀
2015年秋冬シーズンからスタートしたブランド、ESSAY (エッセイ)。
ブランド立ち上がりのシーズンから話題を集め、目玉アイテムは入荷即完売。
鮮烈なデビューでファッションアディクトたちにその名を知らしめました。
デザイナーは加瀬隆介氏と竹井博秀氏。
加瀬氏はUniversity of the Arts London卒業後、今はなき原宿キャットストリートの老舗go getterに勤め、Edwina Hörlにて経験を積み、竹井氏は同大学を卒業後、DUNE SHOWROOM、Nid tokyoに勤め経験を積みました。
原宿のgo getterと言えば、今年2015年の2月に閉店したのが記憶に新しいですが、ミスターハリウッドの尾花氏も立ち上げに携わったことで有名な老舗の古着屋です。
一方エドウィナはオーストリアのデザイナーが自身の名を冠して立ち上げた非常に人気の高いブランドです。
つまり加瀬氏は古着の世界からデザイナーに師事した人物という訳です。
逆に竹井氏が勤めていたDUNEというのは海外の様々なモードブランドを扱うところで、Nid tokyoというのは神南にあるその一つの店舗であることから、
竹井氏はどっぷりモードな世界に浸かってきた方であることが分かります。
古着を間近に見てきた男とモードを間近で見てきた男、この二人が化学反応を起こしながら生まれる服と言うことで、かなり高い期待度を持たれているブランドです。
メディアが早くから目をつけるのも納得できます。
ESSAYのビッグシャツ
そんなエッセイのスタートシーズンにおけるキラーアイテムがこちらのバルーンシャツです。
一見普通のビッグシルエットなシャツに見えるかもしれませんが、中にコードアジャスターがついていて背中の膨らみ具合を調節することができます。
こちらの画像を見てもらうと少しイメージが湧きやすいかも知れませんが、「風を纏うシャツ」という表現もされています。
シルエットだけでも相当素敵なのですが、腕のパッチも魅力的ですね。
非常にキャッチーに視界に飛び込んでくる割に、そこにブランド名やらが書かれている訳ではなく、「完全な無地」というのも味があります。
この辺りの奥ゆかしさがツボにはまる方も多いかと。
自分がこの存在を認識した頃には既に完売していましたが、セカンドシーズン以降も定番アイテムとして展開されています。
2016ssではディテールが多少変化していますので、これからもマイナーチェンジを重ねながら展開されていくことでしょう。
バルーンシャツはデビューシーズンからブランドの顔とも言えるアイテムですが、他にもシーズン毎に幾つか型の違うオーバーサイズシャツが提案されます。
完全な個人的な嗜好にはなりますが、先ほどのパッチと似て、無機質なワンポイントが非常にツボです。
ルックの画像ではよく見えないかもしれませんが、このシャツにも前身頃に「ES PROPERTY NOT FOR SALE」という英字がプリントされています。
ミリタリーな雰囲気を感じさせるレタープリント。
2016AWシーズンのコレクション「Page3」までを見てきたところ、これは他のブランドではあまり見ることのない、エッセイというブランドを象徴するディテールの一つと言えるような気がします。
目立った柄などとはまた違う差別化の図り方で、個人的には相当ツボです。
またこれは冒頭でも載せているルックの別の写真ですが、1stシーズンで提案されたこのジャージのようなブルゾンは、エッセイらしさが分かりやすい名作です。
古めかしくて懐かしい所がありますが、素材感や配色を見てみるとモードな印象もあって、差し色のシャツと組み合わせたルックでは非常に斬新なスタイルが完成しています。
このミックスセンスがまさにエッセイの醍醐味かと思います。
まだまだ始まったばかりのブランドですし、これからが非常に楽しみです。
是非調べてみてください。
公式サイトはこちら