N.HOOLYWOOD (ミスターハリウッド) /デザイナー 尾花大輔
デザイナーの尾花大輔氏が2002年に発表したブランド、N.HOOLYWOOD (ミスターハリウッド)。
ブランド名はアメリカ・ノースハリウッドにある尾花氏の家に因んでいます。
またお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、言葉遊びで、映画などを撮る一般的な「HOLLYWOOD」とはスペルが異なる物になっています。
「エヌハリ」、「ミスハリ」など色々な呼び方がされますが、厳密に言いますと「ミスハリ」というのは社名・店舗名である「ミスターハリウッド」から取られたものです。
デザイナーの尾花氏は元々、原宿にあった有名な老舗の古着屋「go-getter」のバイヤー兼スタッフでした。
ブランドのコレクションが発表されたのは2002年ですが、尾花氏自身は1999年ごろから「go-getter(ゴーゲッター)」の階上にて古着のリメイクに取り組み始めており、2000年には古着のリメイクオリジナルを扱う「ミスターハリウッド」をオープンさせています。
ちなみにその「ミスターハリウッド」とは、古着の買い付けでハリウッドと日本を行き来していた彼のニックネームでもあります。
ブランドを代表する名作のジャケット(セットアップ)
そんなミスハリですが、ブランドを代表する有名なアイテムがこちら、ジャケット(セットアップ)です。
いわゆるスーツな訳ですが、大体のブランドがそれぞれ展開するアイテムであると思います。
このサイトでもラッドやサリバンなどを筆頭に、スーツ及びジャケット作りに定評があるブランドをいくつか紹介しています。
そういったブランドとミスハリの大きな違いは、極めてベーシックであるからこその「再現性の高さ」にあります。
細身でなくともストレスなく着れる程度の設計で、気分次第でフォーマルにもカジュアルにも着れてしまう、そんな良さがあります。
数々の服を見てきたこともあり、テーラードジャケットの仕立ての良さは抜群で、身体に馴染むような立体的なデザインになっています。
ブランド定番の外付けタグがチラリと見えるのもアクセントの効き方として素敵かな、と思います。
デザインがシンプルだからこそ汎用性も高く、かと言って味気がない訳でもありません。
スタイルに幅を持たせる便利な一着です。
パンツは注意して見てようやく気付く程度の絶妙なフレア裾。
これが美脚効果に一役買っています。
こういったフォーマルなアイテムを展開するラインは「N.HOOLYWOOD COMPILE LINE 」と呼ばれ、それだけ仕入れるセレクトショップさんもあるぐらいです。
上下セットでちょうど10万円前後で買える価格帯ですので、サイズさえあればその辺のスーツ屋でありきたりに済ませず、ミスハリに手を出してみても良いのかな?と思います。
古着のリメイクから始まった服作り
先に述べましたが、元々このミスハリは古着のリメイクから始まったブランドです。
シーズン毎にデザインするコンセプトという物は変わりますが、その根本的な部分に「古着の再構築」という軸があります。
古着服のディテールに現代的なイメージやコンセプトを乗せて展開されるラインナップは、店で出会った時に、どこか懐かしさを覚えます。
「クリーンで明らかに新品であることは確かなのに、その服がこれまでも生きてきた歴史を感じさせる」
そんなブランドです。
上手く言葉で表現しにくい部分が多いですが、是非一度チェックしてみてもらいたいと思います。
リーバイス、Lee 、ラングラー、コンバースなどといった古着とシナジーしやすい老舗のブランドとも定番でコラボレーションがされていますので、それもチェックしてもらうと良いかと思います。
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/brand/227