VOTE MAKE NEW CLOTHES /デザイナー 木山明久、瀬川修
リアルなアメリカンカジュアルを体現する新鋭ブランドとして2013SSシーズンからスタートしたブランド、VOTE MAKE NEW CLOTHES (ヴォート メイク ニュー クローズ)。
デザインを手掛けるのは木山明久氏と瀬川修氏からなるデザインユニット「MEAN MACHINE DESIGN」。
アメリカのヴィンテージの要素をつめこんだアイテム作りを目指し、NYを中心とする東海岸のアメカジをインスピレーションソースにしたありそうでなかった新しいストリートスタイルを提案しています。
参照:http://aubg.auone.jp/brand/?brand_cd=7103&sex=3
デザイナーのお二人は元々原宿にあったプロペラというショップで働いていた知人同士でした。
プロペラが無くなり、木山氏はバックドロップ、瀬川氏はナンバーナインとそれぞれに別のルートを歩むも、その後またベンデイビスのプロジェクトラインを手がける会社で合流。
そこで新しい何かをはじめようと意気投合して、VOTE MAKE NEW CLOTHESをスタートすることになったと言います。
ブランドコンセプトは以下
『昔々、王様がいた。彼は新しい服をとても重宝していて、それらを入手するためにお金を全部つぎ込んでいた。彼のただ一つの願望は、いつもいい服を着ることだった…』
“THE EMPEROR’S NEW CLOTHES”(裸の王様)
既存のモノをあらゆる角度から見つめ直し、新しいモノに変える。
そんなモノ作りをスローガンにNEW CLOTHESを作りだす。
FASHION の未来をGO VOTE!!引用:http://votemakenewclothes.com
アンデルセンの童話に出てくる代表作の一つ、『裸の王様』から一文を抜粋した粋なコンセプトですが、この新しさというのがブランドらしさに通じるところです。
一般的にアメカジと言うと、西海岸のテイストを指して使われることが多いですが、VOTEが提案するのは敢えて定番からずらした東海岸のテイスト。
緩い西海岸に対して隙がなく、買い付けのソースであるヨーロッパなどの匂いも漂わせるミックス感覚を持ったNY(東海岸)。そのセンスをベースにした服作りがされています。
参照:http://www.shipsmag.jp/2013spring/article.php?no=36
VOTEのTシャツ
そんなブランドを代表する定番アイテムと言えば「Tシャツ」です。
そもそもブランド立ち上げ当時から、「あれこれ作りたい訳ではなく、単純に密度の高い、いいものを作りたい」という強い思いを持っていたというデザイナーのお二人。
彼らの物作りへの姿勢が現れたファーストコレクションは、多くのブランドがルック単位での提案をデフォとしている中「Tシャツのみ」の展開で、大きな話題を集めました。
中途半端なものは作りたくない。そんな中で一番僕らの中でできていたのがカットソーだったんです。だから最初はそこに集中して、自分たちが100%納得できるものを作りあげた。もちろん今後、妥協のないモノ作りの背景が整っていけばコレクションは増やそうと思っています。
引用:http://www.shipsmag.jp/2013spring/article.php?no=36
展示会でその作り込みの細かさを評価され、口コミが拡散され、今では続々とセレクトショップでの取り扱いが増えているVOTEですが、このTシャツはその礎となったアイテムです。
ありふれたアイテム(型)であるTシャツをブランドの顔として戦っていくに辺り、やはり相当な差別化を図る工夫が施されています。
Tシャツってみんなが持っているものですよね。だからどこかで違いを出さないと意味がない。そこで一番こだわったのは素材です。
例えば一見普通に見えるTシャツも88%コットン12%レーヨンというヴィンテージ風の生地を使っているところが特徴。洗えば洗うほど古着のような風合いと着心地が生まれるのがポイントです。
また昔のアンダーウエアなどに使われていた接結素材なんかも使っています。ただそれってすごく分かりにくい部分ではあるので、ネックの生地を別生地にしたり、ビッグシルエットにしたりして視覚的な変化も演出しています。中でもビッグシルエットのTシャツはかなり好評。ブランドの象徴的なアイテムになっていますね。引用:http://www.shipsmag.jp/2013spring/article.php?no=36
こうして紹介してきたTシャツですが、その中でもいくつか型がありますので、それらのおおよその価格帯を載せておきます。
フットボールTシャツ ¥8,000~
シンプルTシャツ ¥6,000~
ビッグT ¥7,000~
もちろんカットソーの部類ではお世辞にも安いとは言えませんが、U10,000でブランドのDNAに触れられるのはありがたい方でしょう。
狙ったヴィンテージ感もあるため、長く着ても問題ありませんし、春先や夏場の一着にオススメです。
先ほどのルックにも少しありましたが、非常に精度の高い転写プリントによるトロンプルイユ*のプリントTも有名です。
こちらはヴィンテージというよりむしろかなりモダンでテクニカルな印象ですが、今風のストリート間にマッチするところもあってオススメです。
*「だまし絵、見掛け倒し」の意。 あたかもそれが実物のように見せるテクニック。
引用:http://www.fashion-press.net/words/403
こうして紹介してきましたブランド、VOTE MAKE NEW CLOTHES。
Tシャツ以外にも面白いアイテムがたくさんあります。
是非また調べてみてください。
公式サイトはこちら