FACETASM (ファセッタズム) /デザイナー 落合宏理
2007年、デザイナーである落合宏理氏によって設立された ユニセックスブランド、FACETASM (ファセッタズム)。
そのセンスから既に日本では非常に多くのユーザーに支持されており、メディアにも良く取り上げられていますので、名前を目にしたこともあるのではないかと思います。
2015年にはジョルジオアルマーニがサポートする若手支援プロジェクトに日本人として初めて選ばれ、ミラノでの海外ランウェーを行うなどその勢いは止まる所を知りません。
(上の画像はレディースの2016~17aw)
ブランド名は造語で、「facet」がフランス語でダイアモンドなどの切り子面を意味する単語。それをもとに「様々な顔」「様々な見え方」という意味が込められているそうです。
ブランドコンセプトは
『”HUMOR OF POP”=服に遊びを入れることを忘れずに。』
です。
まさにコンセプト通り、非常に遊びの利いた服作りがされています。
袖がモヘア素材の柄ニットに変わっているトップスや、思わずそのギミックを考えさせられてしまう不思議なトレンチコートなど、例を挙げだすときりがないほどです。。
FACETASMのレイヤード
そしてやはりファセッタズムの代名詞ともいえるのが「レイヤード」。
センセーショナルにモード感とストリート感を匂わせながら、あくまで実態は掴ませない、そんないかにも東京らしいスタイリングを実現させます。
レイヤードと言うと、むやみな重ね方でむしろ服の良さを損ねてしまう危うさもある印象を受けますが、
ファセッタズムの服は、高度なレイヤードを成立させるため、面白い丈感やボリュームで作られています。
またそう言ったシルエット単位での精度を高めるため、生地(テキスタイル)からオリジナルで作りこむのも特徴的です。
レイヤードと言うお洒落の軸になる部分において、非常に新しい可能性や選択肢を提示してくれるブランドです。
ギャルソンに続く日本を代表するブランド
そんなファセッタズムですが、世界最強ファッション会社LVMHが開催するLVMH Prize 2016でファイナリスト8に残っているブランドでもあります。
日本人デザイナーがここまで勝ち残ったことは初めてだそうです。
「ハイファッションとファストファッション」、「ラグジュアリーブランドとストリートブランド」のように、真逆のテイストをミックスさせる中に価値を見出す東京。
そんな街のセンスを詰め込んだファセッタズムが世界的に評価されるのは非常に喜ばしい限りです。
「ギャルソンに次ぐ影響力を持つことができるのか」と燻り続けている今のブランドたちの切り込み隊長として、日本のファッションの素晴らしさを届けてくれるでしょう。
FACETASMの名作アイテム
ダウンマフラー
今や日本のファッションシーンにおける象徴的な存在となっているファセッタズムですが、幾つか名作と呼ばれるアイテムが存在しますので、そちらを紹介します。
まずは秋冬に定番で展開されるこのダウンマフラー。
ボタンで着脱するシンプルな構造と、独特なボリューム感。
また名前の通り中綿にダウンとフェザーが入っており、軽くて高い保温性が魅力的です。
値段は2万円前後ですが、冬場の首回りに一つあると面白いです。
モヘアソックス
これ単体でファセッタズムらしいかと言われると難しい部分もありますが、こちらのモヘアソックスも定番で展開されるアイテムです。
ショーツをレイヤーするルックが多いブランドだけに、単体で機能する訳ではなくとも、足元に一つ味として効いてきます。
非常に可愛らしい雰囲気があって、どんなコーデにも穏やかにはまってくれるのでエントリーアイテムとしてもオススメです。
Big&Slim Denim
こちらはかなり話題を呈した名作です。
左右の裾幅に大胆な差をつけたアシンメトリーのデニムとなっています。
ウエストを折りたたむような形で実現された唯一無二のシルエットがまさにファセタズムらしい一本です。
こちらのデニムが象徴的アイテムになりますが、このようなラップデザインのボトムスは他にも幾つかありますので、また是非探してみてください。
このような形で紹介してきましたブランド、FACETASM。
シルエット、丈感、ボリューム感に素材など、色々な所で面白さが溢れる、可能性の塊のようなドメブラです。
東京のファッションシーンを代弁するようなそのハイブリッドなセンスに是非触れてみてください。
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/brand/1325