3.1 Phillip Lim (スリーワンフィリップリム)
2005年、デザイナーのフィリップ・リムがアメリカ・ニューヨークにて設立したブランド、3.1 Phillip Lim (スリーワンフィリップリム)。
ブランド設立から10年が経った今では、既に世界的なブランドとしてその名を轟かせています。
ブランド名の頭についた「3.1」という数字は、彼がブランドを立ち上げた時の年齢(31)を示しています。
31歳と言いますと自身のブランドを立ち上げる年齢としてはそれほど早くないかもしれませんが、それには少し理由があります。
専攻の違いです。
デザイナーは元々大学で財政学を専攻していました。
しかし予てからファッションに強い興味があったため、カティヨン・アデリ氏の下でアシスタントデザイナーとして経験を積みます。
その後LAのブランド「ディベロップメント」のヘッドデザイナーを経てから独立、ウェン・ゾウ(左)をパートナーに迎え今のブランドを設立しました。
服飾大学の教育過程を踏むなどの王道を通りませんでしたが、2006A/Wニューヨークコレクションでデビュー。
その類稀なセンスで将来を有望視される若手デザイナーとして数々の賞に輝くことになります。
フィリップリムのデザイン
そんな 3.1 phillip lim のブランドコンセプトは「ほんの少しの狂気を含む美しい服」をつくること。
結果として、おおよその予想を裏切るような斬新さと洗練された上品さを併せ持ったデザインが特徴的です。
自身の周囲にあるあらゆる形や色や手触りを高品質の生地とミックスさせ、服に昇華させるのがリムの服作りの方法で、
そこにゾウのビジネス的観点が加えられることで、独特のセンスを持ちながら手が出せる価格の服としてトップクラスの地位を築きました。
もちろん手が出せると言っても簡単に手が出る額ではありません。
平均して10万円台を超えてくるメゾンのラグジュアリーブランドまでは届かない、「コンテンポラリー」というカテゴリーにジャンル分けされます。
業界用語的に使われるこのカテゴリー自体、リムが生み出したと言われています。
また中国系アメリカ人であるリムは、ブランド単位で「グローバル・シティズン (あらゆる国や人種、年齢の人に向けた) 」というミッションを掲げています。
そういったところでも、排他的にならずあらゆるテイストを評価し還元する、少し多国籍なセンスが光るのかもしれません。
アメリカのブランドとして、LAのリラックス感とNYのストリート感が絶妙にミックスされたデザインは、若々しさ溢れるユースフルでエレガントなリアルクローズになっています。
是非探してみてください。
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/brand/276