PHENOMENON (フェノメノン) /デザイナー オオスミタケシ
2004年、スワッガーのデザイナーとして既にストリートシーンで有名だったオオスミタケシ氏が立ち上げたブランド、PHENOMENON (フェノメノン)。
ブランド名の由来は、ラッパー「The Notorious B.I.G.」の「Rap Phenomenon」という曲名から来ています。
由来からもイメージがつくかと思いますが、ブランドコンセプトは「音楽」。
ダンスミュージックを軸にパンクやロック、様々な音楽を洋服に落とし込みます。
前述のようにオオスミ氏はスワッガーのデザイナーでもありましたが、こちらのフェノメノンは、「もっと自分が好きなパーソナルな表現をしたい」と言う想いから生まれたそうです。
エッジの効いたミックスデザイン
2010年のファーストショーでセンセーショナルなデビューを果たしたフェノメノンですが、
ブランドの代名詞とも言えるのがこのエッジの効いたミックスデザインです。
カモ柄のパーカーにダッフルコートの前立て、コートの背面にスポーティーなナンバリング。
ベースとなるアイテムには存在しないはずのテイストのディテールがMIXされたデザインが特徴的です。
まさに現代の東京におけるストリートシーンを象徴するかのようなポップさがありながら、海外のメゾンのようなモードさも持ち合わせます。
そういった所で日本のみならずニューヨークのストリートシーンでも採用されることが増えてきており、国内外を問わず人気の高いブランドとなっています。
フェノメノンとミスター・ジェントルマン
(MR.GENTLEMAN 2016ss)
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、オオスミ氏は2012年から吉井雄一氏とミスタージェントルマンと言うブランドを立ち上げています。
どちらもオオスミ氏が手がけるブランドに相違ありませんが、その二つの間には明確な違いがあるようです。
それに関して「音楽」という考え方を用いて「フェノメノンはヘッドフォンを使って一人で聴きたい曲、ミスタージェントルマンはみんなで聞く曲である」と表現されています。
好き嫌いが分かれるエッジの効いた一曲か、誰もが親しめるフレッシュな一曲か、ピンと来た方を是非お試しください。
オオスミタケシの脱退
そんなフェノメノンですが、実はオオスミタケシ氏の脱退が決まっており、2016ssシーズンのコレクションが彼の手がけるラストコレクションとなります。
秋冬以降の継続は未定ということで、オオスミ氏のデザインが楽しめるのはミスタージェントルマンだけになるかもしれません。
とはいえある種「優等生」と言えるミスタージェントルマンだけで彼の表現が満たされるのかは分かりません。
ひょっとするとまた新しいブランドが生まれるかもしれませんね。
エッジの効いたクリエイティビティがどこへ向かうのか、これからの動向に注目です。
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/brand/838