ソロイスト (TAKAHIROMIYASHITA TheSoloist.) /デザイナー 宮下貴裕
2010年、元ナンバーナインのデザイナー、宮下貴裕氏が設立したブランド、ソロイスト (TAKAHIROMIYASHITA TheSoloist.)。
ナンバーナインの一次解散以降、彼の服を愛する熱烈な支持者たちがこぞって移動してきたブランドです。
ナンバーナイン「NUMBER (N)INE」と言いますと、音楽とファッションを密接に結びつけたデザインで爆発的人気を誇り一世を風靡するも、
2009年に一度解散することになった伝説のブランドです。
そしてその設立者であり、数多くのファンを持ったカリスマデザイナーが宮下貴裕氏になります。
カリスマデザイナー「宮下貴裕」
こちらがそのカリスマデザイナー、宮下貴裕氏。
着こなし一つとって見てもセンスが溢れています。
ナンバーナインが2009年に解散したのは宮下氏が脱退したからなのですが、脱退された理由は、
「ブランドが大きくなって売れていく内に、デザインに関する指示や利益を求めた服作りの要求が増えていき、自分の本当にしたいデザインができなくなったから」だと言われています。
そしてナンバーナインを独立した彼が立ち上げたブランドが、このソロイスト「TAKAHIROMIYASHITA TheSoloist.」です。
「TheSoloist.」
ブランド名にある“TheSoloIst.”とは、洋服に携わる各個人が“独奏家”として孤高の精神を持ち合わせて欲しいというデザイナーの願いが込められており、
再び洋服の世界へ戻ってきたという自分への不退転の決意の表れでもあります。
ロックなセンスを漂わせながら、繊細かつアーティスティックな独創的デザインで、熱烈な支持者を集めます。
型的に言うと見覚えのあるアイテムでも、細かいデザインやディテールを覗けばどれも一筋縄では終わらせない凄みが感じられます。
値段は中々してきますが、作りの細かさから逆算して考えると、それが利益至上主義とは程遠いものであると分かります。
服への情熱が伝わってくる、職人気質のブランドです。
ソロイストの名作
素材やシルエットへの拘りはもちろんのこと、一般的なブランドが持ち合わせていない独特の雰囲気があるソロイスト。
そのバックグラウンドに文化や歴史を感じられるデザインは、服に命を吹き込み、生きているかのような存在感を与えます。
そんなブランドから、定番アイテムや名作を幾つか紹介します。
パジャマジャケット
『大人の為のリラックスウエア』をテーマとした定番人気アイテム、パジャマジャケット。
パジャマの名のとおり着心地がいい素材を使用しており、テーラードのディテールを踏襲しながらもリラックスして着用できるアイテムです。
色々な種類がありますが、どれも縫い目や丈感など、細かな所でしっかり雰囲気が作られています。
ホースライディングジャケット
こちらはデザイナーの宮下氏が「この1着がTAKAHIRO MIYASHITA TheSoloIst.のはじまり」と称するほど思い入れの強いジャケット、ホースライディングジャケット。
ソロイストが始動する頭のシーズン、2011AWから展開されており、そのコレクションの中でも最初に生まれたキーアイテムになります。
完成までに何ヶ月もの月日を費やしたと言い、その試行錯誤を含めて再始動する「自身のブランドの象徴」とも表現した一着です。
リサイズシリーズ
大きいサイズの洋服を体に沿うよう立体裁断でサイズダウンすることによって作られるリサイズシリーズ。
2013SSシーズンから登場し話題を集めました。
断ち切りの裏地やアシンメトリーのポケットなど、ディテールにひねりが効いています。
ポンチョシャツ
こちらは2015SSに登場したポンチョシャツ。
西洋風のデザインが特徴的で、コレクションでもキーアイテムとして多くのルックで使われていて話題を呼びました。
こちらは定番アイテムでこそありませんが、U20000円だったこともあり、入荷即完売となった名作です。
リメイクシリーズ
ソロイストのアイテムの中でも根強い人気を誇る、リメイクシリーズ。
こちらは特に人気なリーバイスのリメイクデニムですが、Levi’sの501を解体したのちにパッチワークでつなぎあわせてできています。
ヴィンテージデニムを使用しているため、型こそ同じであれ、完全なる一点物であるのが魅力的です。
リング・バングル
ジュエリーブランド「Cody Sanderson(コディサンダーソン)」とのコラボで展開されるバングルやリングなどの装飾品も毎シーズン完売の人気アイテムです。
元々非常にカッコいいアイテムで品薄だったのですが、SMAPの木村拓哉さんが愛用していることもあって、より一層人気が加速しました。
(今現在、コディとのコラボが解消されたことで供給が止まっているそうです。復活を期待するしかありません。)
ロングブリムハット
デビュー以来、「kijima takayuki (キジマタカユキ)」に製作を依頼しているハットも定番の人気アイテムです。
コレクションなどを見ても、ブランドの西洋らしい雰囲気を完成させるためのワンピースとしてよく利用されています。
スタイリングが物足りないとか、全体的なバランスがイマイチという時の、ちょっと足し算にもってこいです。
こうして紹介してきたソロイスト。
服好きでないと着るのに抵抗を感じるほどキャラの強いアイテムもありますが、そこに痺れる、憧れるという人には堪らないブランドでしょう。
着こなしの幅もとても広げてくれます。
とにかくイケてます。
取扱店もそれほど多くはありませんが、是非探してみてはいかがでしょう?
詳しいコレクションはこちら
http://www.fashion-press.net/collections/3994