ryu (リュー) /デザイナー 木村竜也
デザイナーの木村達也氏が、日本に戻って2004年から立ち上げたファッションブランド、ryu (リュー)。
木村氏は10代のうちから既にファッション業界を志しており、02年に渡露。
そこで9thインターナショナル・ヤング・デザイナーズ・コンテストで審査員特別賞を受賞した後、03年からの二年間はイギリスでデザイナーアシスタントを経験し、
弱冠24歳にして自身のブランドを設立した叩き上げのデザイナーです。
そんな木村氏がデザインするこちらのブランドは、数多く存在する東京ブランドとは異なり、関西発のドメブラです。
そういったところもあって、まだそれほど認知はされていないかもしれません。
ただ少数派ながら、非常に「良い服」を作っていることもあり、最近ではLANTIKIやBEAMS、アーバンリサーチなど、少しずつ取扱している店も増えてきています。
ブランドコンセプトは以下です。
RYUの洋服作りは「Wit」即ち「上質なユーモア」をコンセプトに一切手を抜かない細部にまで拘ったモノ作りを心掛けています。
ナショナリティ・ジェンダーにとらわれる事なく本当の意味でのHigh Fashionとは何かを日々追求している姿勢がそういった部分にまで反映されています。
RYUのブランドポリシーは たとえ着れなくなったり使わなくなっても手放せないモノを作る事です引用:http://cobachi.jp
清潔感溢れる雰囲気だけでなく、素材の使い方やアイテムの型が面白く、飽きが来ません。
異素材MIXと名作アイテム
そんなryuの独特のセンスは素材使いに現れます。
例えばこの異素材ミックスのコート。
ウール素材をベースとしたコートながら、袖や背面の一部にダウン素材が用いられ、意外性のあるアイテムになっています。
ニットとダウンとコットンをミックスしたこのトップスもryuらしい変化の効かされた面白い服です。
異素材ミックス以外にも、ボンディング加工などの技術を駆使して生まれるオリジナルファブリックも特徴です。
シーズンに何型か用意があるオリジナルファブリックのアイテムは、ブランドらしさが光ることもあり、とても出が早い人気アイテムとなっています。
ポンチョ
ここからはそんなryuの定番アイテムを幾つか紹介していきます。
まずはブランドを象徴するアイコン的アイテム、ポンチョです。
温かい内は下にサーマルカットソーやthe sakakiのthe bangなどを合わせてもかっこいいですし、冬場もアウターの下に入れることで、丈感に変化をつけられる面白いアイテムです。
ウールやパイル、ダンボールニットやジャガード編みなど、様々なオリジナルファブリックや柄で毎シーズン展開される定番アイテムです。
一応ポンチョという括りではありますが、ビッグTのような気持ちで着てもらえます。
なお、長すぎる丈は苦手という人のためも問題なく使えるよう、ドローコードで長さが調節可能となっております。
サーマルカットソー
同じくトップスから定番の一着、サーマルカットソーです。
こちらはSTRONG WAFFLEというできる限り太番手の糸を使用し、度目をしっかりと詰めて編みあげたオリジナルの肉厚なワッフル生地が特徴的です。
ただのカットソーと言えばそれまでですが、
カットソーとニットの中間ぐらいの絶妙な肉厚さ、裁ち切りの首元などから覗かせる本物のミリタリー感が、かなりの存在感を与えてくれる一着です。
サラリと着こなせるワンマイルウェアのような雰囲気もあり、実は見かけ以上に都合の良いアイテムです。
バックサテンワイドパンツ
ボトムスからはこの一本、バックサテンワイドパンツです。
kolorのパッカリングパンツと少し似た雰囲気があるかもしれません。
革靴なんかと綺麗にサラッと合わせたい緩いシルエットが特徴的です。
バックサテンとは裏面がサテン(朱子織)なった生地で、サテン特有の光沢が抑えられ、独特な風合いが味わえます。
ミリタリーウェアに使用されるような丈夫な生地で、そこにさらに硫化染が施されています。
ムラ感があり、穿きこんだ時のアタリなどで経年変化を楽しめるのもポイント高めかと。
定番アイテムの紹介は以上です。
また既にお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、服の作りが非常にユニセックスで、2,3,4という番号で分けられた、レディースでも着られるサイズ展開がなされています。
(レディースアイテムの展開もあります。)
このクリーンで無機質なデザインは、男女問わず好きな方が多いのではないかと思います。
関西発のブランドということで、大阪の豊崎にコバチストアというryuの直営店がありますので、もし近くにいらっしゃる方は一度訪れてみても良いかもしれません。
http://cobachi.jp/cobachi-about/
とにかく素敵なブランドです。
ルックからも伝わってきますが、クリーンで丁寧な服作りもあって、身につければかなりインテリジェントな雰囲気を漂わせることもできます。
またポイントカードとは異なりますが、アイテムについてくるタグをいくつか集めればシーズン毎のノベルティがもらえるなど、収集欲も燻る仕掛けもされています。
かなりアンティークな雰囲気がありますが、このタグは一点一点デザイナーが炙り出していらっしゃるそうです。
言葉足らずですが、実物を見ていただくと素敵な世界観を感じてもらえるかと思います。
是非探してみてください。
公式サイトはこちら